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無題 - amazarashi

無題-amazarashi.mp3
[00:34.36]木造アパートの一階で [00:37.19]彼は夢中...
[00:34.36]木造アパートの一階で
[00:37.19]彼は夢中で絵を描いていた
[00:39.86]描きたかったのは自分の事
[00:42.73]自分を取り巻く世界のこと
[00:45.48]小さな頃から絵が好きだった
[00:48.40]理由は皆が褒めてくれるから
[00:51.60]でも今じゃ褒めてくれるのは
[00:54.18]一緒に暮らしている彼女だけ
[00:57.44]でも彼はそれで幸せだった
[01:00.42]すれ違いの毎日だけど
[01:03.40]彼女はいつもの置手紙
[01:05.80]桜模様の便箋が愛しい
[01:09.04]気づいたら夜が明けていた
[01:12.01]気づいたら日が暮れていた
[01:14.84]気づいたら冬が終わってた
[01:17.81]その日初めて絵が売れた
[01:23.43]状況はすでに変わり始めてた
[01:28.83]次の月には彼の絵は全て売れた
[01:36.22]変わってくのは いつも風景
[01:46.27]誰もが彼の絵を称えてくれた
[01:51.97]彼女は嬉しそうに彼にこう言った
[01:59.23]「信じてた事 正しかった」
[02:21.26]絵を買ってくれた人達から
[02:23.77]時々感謝の手紙を貰った
[02:26.94]感謝される覚えもないが
[02:29.77]嫌な気がするわけもない
[02:32.17]小さな部屋に少しずつ増える
[02:35.04]宝物が彼は嬉しかった
[02:37.96]いつまでもこんな状況が
[02:40.72]続いてくれたらいいと思った
[02:43.82]彼はますます絵が好きになった
[02:47.15]もっと素晴らしい絵を描きたい
[02:49.86]描きたいのは自分の事
[02:52.65]もっと深い本当の事
[02:55.90]最高傑作が出来た
[02:58.76]彼女も素敵ねと笑った
[03:01.62]誰もが目をそむける様な
[03:04.33]人のあさましい本性の絵
[03:12.84]誰もが彼の絵に眉をひそめた
[03:18.37]まるで潮が引くように人々は去った
[03:25.76]変わってくのは いつも風景
[03:35.73]人々は彼を無能だと嘲る
[03:41.40]喧嘩が増えた二人もやがて別れた
[03:48.70]信じてた事 間違ってたかな 間違ってたかな?
[04:10.56]木造アパートの一階で
[04:13.30]彼は今でも絵を描いている
[04:16.05]描きたかったのは自分の事
[04:18.91]結局空っぽな僕の事
[04:21.69]小さな頃から絵が好きだった
[04:24.56]理由は今じゃもう分からないよ
[04:28.09]褒めてくれる人はもう居ない
[04:30.92]増える絵にもう名前などない
[04:36.54]気付けばどれくらい月日が過ぎたろう
[04:42.23]その日久々に一枚の絵が売れた
[04:49.41]変わってくのは いつも風景
[04:59.47]その買主から手紙が届いた
[05:04.90]桜模様の便箋にただ一言
[05:12.48]「信じてた事 正しかった」
[05:45.95]
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